テレビ雑缶

テレビやドラマ、マンガなどの感想などをつづります。

「透明なわたしたち」(Abemaドラマ) の感想 第1回~6回(最終回)まで一気に完走 ~ 透明な存在とは…?

AbemaTVは、ほとんど立ち上げることはないアプリの一つなのですが、ふと目に入ってきた「透明なわたしたち」がどうにも気になってしまい、6話すべてを視聴完了しました。Abemaオリジナルのドラマなので、テレビではやっていません。1~3話が無料、4話以降は有料です。

はい、そうです。
課金してしまいました。
かきん、カキン、KAKIN…。

Abemaとは契約するつもりは一ミリもなかったのに。これだけのために、月額580円のプランに加入いたしましたですよ。ちなみに月額980円のプランに入ると、広告も完全カットの快適環境になるようです。(1か月で辞める予定なので、安い方にしました。)

ちなみにNetflix(ネットフリックス)で11月下旬から配信が始まるようなので、ネトフリユーザーはそちらを待ってからの方がよいかも知れません。

【あらすじ】
「もしも凶悪事件の犯人が、高校時代の同級生だったらー」
2024年渋谷。身元不明の⻘年が、ある凶悪事件を引き起こす。
週刊誌ライターの主人公・碧(あおい)は、事件の犯人が高校の同級生ではないかと気付き、疎遠になっていたかつての仲間たちと再会。
誰が、なぜ、事件を起こしたのか。
高校時代を回想しながら、真相を追いかけていく。
その中で鮮明な記憶として甦るのは、文化祭の日に起きたある事件。
過去と現在、それぞれの事件が繋がり“真実”が紐解かれる、群像サスペンス。

  • キャスト:福原遥、小野花梨、伊藤健太郎、倉悠貴、武田玲奈
  • スタッフ:
    <企画>BABEL LABEL <監督・脚本>松本優作 <プロデュース>藤井道人
    <脚本>八代理沙・八瀬ねね(BABEL LABEL Writer’s room)

まず、キャストに惹かれましたね。若手の勢いある役者を使って、どんなドラマが展開されるんだろう?と。私の好きなサスペンス要素も入っているようだし。

・・・

「今」と富山訛りの「高校時代」が交錯しながら話は進行。
面白いなと思ったのは、5人組に見えた高校時代の仲良しメンバーが、実は6人だったということ。いや、もともと6人なんだけど、あえて一人だけほとんど焦点が当たらない状態で描かれていて。

最終回で、再度高校時代の同じシーンをいくつかなぞる場面があり、その時にようやく「もう一人(=自分を透明な存在と感じている)」の存在がクローズアップされるあたりは、うまい演出だなと思いました。

  • 居場所がなく、自分を透明な存在と感じる人。こじらせ過ぎて、無差別殺人に発展
  • 何ものにもなれなくて、田舎でくすぶっていることに不満を感じ、匿名SNSで仲間を売るような行為をし、炎上させてしまう主婦
  • ビルから飛び降りるシーンをスマホで生中継しながら亡くなった友達をうらやましいという少女
  • 東京に出てきたものの、憧れだった女優にはなれていなく、SNSでは盛大に盛った姿を投稿するラウンジ嬢
  • 起業して社長になり、時代の寵児ともてはやされるも、裏では秘密をバクロされたくなかったら5000万円払えと脅されている経営者

はたから見ると一見上手く行っていそうなのだが、蓋を開けてみれば闇を抱えた人たちの群像劇。闇バイトやトー横キッズなど、近年社会問題になっている部分も描かれています。

終盤は希望が持てる終わり方ではあったものの、無理やりまとめた感もあり、決して後味のよいドラマではありません。

特に主人公の碧(福原遥)がしたことは、一人の人生を壊すほどの破壊力があったにも関わらず、本人の罪悪感は薄くて(少なくとも私には薄いと感じられた)。そこはペンを持つ人間の影響力をわかっていなかった若気の至りとも言えるけれど、それにしても、碧は喜多野を2度疑うんですよね。
そして、どちらも真犯人ではなかったという。
その無責任さや身勝手な推測は如何なものだろうと腹が立ち。

高校時代の疑義はそのまま新聞部の記事として学内に公開してしまい、その後記者になってから起こった渋谷の無差別殺人…この時は、さすがに憶測で記事を書くことは無かったものの、喜多野を犯人と仮定した記事を下書きしていたはず。

この人間性の甘さや無邪気な残酷さには鉄拳が下らず、せいぜい嫌な上司にしごかれるとか、書きたくもない記事を書かされるとか、友達に僻まれるとか、自分から婚約破棄するとか、そんな程度で。(それも鉄拳の一つなんですかね。好きな仕事についたものの「コレジャナイ」感とか)

一方で、こういう理不尽さが、リアルな世界なのかも知れないとも思ったりします。

…といろいろ書いてきましたが、全体通して、エンタメの一つとして面白かったとは思います。「今」と「高校時代」を行き来しながら、ジワジワと真実が見えてくるじれったさが「早く続きを見たい」という欲求を掻き立ててきますし、地上波ではなかなかこういったドラマは見られないなあと。

映像が映画みたいで、奥行きがあったのも印象的でした。ただ、画面が真っ暗になるシーンが時折あり、私の視聴環境では何が起こっているかわからない場面がいくつかあったのが残念でした。

その他、雑感

  • 意外と皆さんの高校時代、イケてました。
  • しかし、碧(福原遥)の高校時代の髪型だけは何とかならなかったのか…。ウィッグが不自然過ぎる
  • 武田玲奈のスタイルがよ過ぎ!どこかで見たなぁと思ったら、「あなたがしてくれなくても」の後輩役だ

地上波のドラマにちょっと飽きたなという人にはおすすめ!ただし、Abemaに課金しないと途中までしか見られませんのでご注意を。

↓武田玲奈さん、美しい…(うっとり