テレビ雑缶

テレビやドラマ、マンガなどの感想などをつづります。

NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の1~2話を見ました。ひとまず継続視聴できそう

新しい大河ドラマが始まりました。

「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」は、江戸中期のできごとを題材にした大河ドラマです。この時代を扱うのは大河ドラマ初らしいですね。

大河ドラマと言えば、やはり予習が必要かと思い、主人公である蔦屋重三郎の生涯をマンガで読みました。学習漫画です。歴史はこれが一番頭に入ります。昨今では、塾や予備校でも、歴史関連の学習にマンガを勧めているとか。

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1回目は、SNSでもだいぶ話題になっていた女性の裸体が折り重なるシーン。いやあ、ビックリしました。まさかNHKの大河ドラマでこのような場面に遭遇するとは。撮影するのに7時間もかかったそうで、役者の皆さん、本当にお疲れ様でした…。

横浜流星氏の演技はどんなもんかな?と思っていましたが、ザ・江戸っ子という感じで元気一杯、ちょっと大げさじゃない?というぐらいの表現をしています。いわゆる「ケレン味」というか。

ただの一町民が田沼意次に会えたりするのっておかしいよね、って早速突っ込みどころがあったりもしますが、浮世絵は好きなので、いろんな作家さんや絵画が登場するのは非常に楽しみです。

同時期の幕府のあれこれや諍いなんかも、NHKでやっていた大奥の知識が役に立ちそう。(見ておいてよかった!)

小芝風花の花魁が素晴らし過ぎる

小芝風花の花魁役って正直、あまり期待していなかったのですが、ふたを開けてみれば素晴らし過ぎて、毎回うっとりしてしまいます。童顔なので、大丈夫かな?と思ったのですが、仕草や雰囲気が艶っぽいし、吉原ことば(?)もすごく雰囲気があっていい。小芝風花を見るために、毎週見るべきとすら思ってしまう。眼福であります。

ちなみに、小芝風花演じる花魁・花の井の元へ通い出す、吉原初心者の長谷川平蔵(中村隼人)が思いっきりカモにされていて笑えます。長谷川平蔵と言えば、「鬼平犯科帳」(池波正太郎)の小説のイメージだったので、随分印象が違うなぁと思ったのですが、これはこれでいいらしい。(家族談)

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実は始まる前に、このドラマについていけるか不安だったので、視聴するか少し迷ったのですが(光る君へは迷いなく見ました)、脚本家・森下佳子さんのコメントを読んで、「よし!見よう」と決めました。

素敵なコメントなので、公式から引用させていただきます。

執筆によせて
「つた重って知ってます?」と制作統括の藤並さんからお電話をいただいたのは昨年のこと。
むかーしにミッドタウンで展覧会やってたあの人かなぁ、確かキャッチは「江戸のぴあを作った男」だったっけ。私も情報誌の編集をしてたので、興味をひかれて覗(のぞ)きに行ったことを思い出した。その時は「映画にする人いそうだな。面白いおっちゃんだし、吉原なら画面華やかだし」と思って帰ったのでした。

だから、今回のこの企画を聞いて、藤並さんはどうかしてるんじゃないかと思った。2時間じゃなくて50時間もかけてやると言う。合戦もない、もちろん天下もとらないし非業の死を遂げるわけでもない、畳の上で脚気(かっけ)で死ぬ本屋のおっちゃんの人生を。「何やるねん」……きっと、のっけはそういう印象を持たれるんだろうなぁと覚悟している。だって、私もそう思ったから。

でも、今の私はこの時代に夢中だ。つた重の作り出した黄表紙や洒落本(しゃれぼん)の面白いこと、錦絵のすばらしいことはもとより、その作者たちもそれぞれ極めて個性的。でも、作品や逸話にほの見える心中には物書きの端くれとして、どうしたって共感してしまう。周辺も面白い。光と闇を抱え込む吉原の文化・役者の世界、跋扈(ばっこ)する伝説の泥棒、五千石心中、そして報われぬ天才・源内。その大きな背景には近づいてくる異国がある。成り上がり田沼意次(たぬま・おきつぐ)とサラブレッド松平定信(まつだいら・さだのぶ)、怪物 一橋治済(ひとつばし・はるさだ)がうごめくきな臭い政治の世界がある。そこに群がる有象無象や悪党たち。天災、思惑、野望、罠(わな)、暗殺、暴動、転覆!

「戦」がなくなった時代だからこそ、いかに生きるかどう生きるか、己の価値、地位、富の有無、誇りのありどころ、そんなものが新たな「戦」としておもむろに頭をもたげだした。それがつた重の生きた時代だ。そのうねりの只中(ただなか)で、波を読み、波に乗り、あまつさえ作り出し、そしてのまれた、つた重。その彼が溺れもがく中で最後に世に放ったのが「写楽画」という謎の産物なのだ。そこには一体どんな思い、どんな意味があったのか……。きっと明確な答えは存在しない。現実の所業であるかぎり、理由は一つなんてことも考えにくいだろう。でも、だからこそ、興味は尽きるところがない。つまり夢中だ。

というわけで、今の私は自分が夢中になったように皆さんにも夢中になってもらえるとうれしいなと思っています。要はそんなドラマを目指せばいいんだなと考えています。問題は、私にそれができるかどうかだってことも自覚しております。
至らぬところも多いかと存じますが、私なりに力を尽くしますので、皆様には、何卒(なにとぞ)お引き立てのほど、よろしくお願い申し上げる次第にございます。

森下さんが以前脚本を担当した「おんな城主直虎」もすごく良かったので、べらぼうにも期待がふくらみますね。目指せ、完走!