毎日楽しみに見ていた「虎に翼」がついに9月27日(金)で最終回を迎えました。どんな最終回になるかな?とふわっと想像したりもしましたが、なるべく先入観を持たずに臨もうと迎えた当日。
まさかの!
主人公が亡くなった後!
…全く想像もしていなかった展開でした。
最終回では寅子は、もう亡くなっていたのです。
ただ途中で回想として、寅子の出世を祝う会で笹竹に皆で集まったり、最後に桂場が総括?するようなセリフを言ったりと、ちゃんと見せ場もありホッとしました。しばらく登場していなかった花江の登場もあったし。ひ孫がいる設定だったので、だいぶ年を取ったメイクなんかも施してありました。(ちらっとしか映らず)
何だかんだで最後まで見た感想を箇条書きで。
- 一番面白かったのは女学校時代~憲法14条の交付まで
- とは言え、長い時間をかけて一人の女性の成長期を見られたのはよかった
- だんだん寅子らしさは消えてしまい少し残念。大人になったのだからしょうがないのか
- 寅子の活躍を描くのであれば、家裁での出来事が中心になるはずだが、後半(特に終盤)はそうはならなかった
- 梅子が婚家を華麗に去るシーン「ごきげんよう~」でよねがプッと噴き出したのが大変よかった。すごくよかった。
- 後半(終盤)、いろいろとぶっこみ過ぎではないかと思う話が多々…
とにかく終盤は「よね」がよかった
よねの活躍ははずせないですよね。特に後半は、弁護士として弱きものを救う姿、理不尽なものと戦う姿にはげまされました。ぶっきらぼうなのは相変わらずだけど、困っている人への愛はすごくあった。
よねや轟がいたからこそ、成り立った終盤だったなあと思います。できれば花江ももうちょっと登場して欲しかった終わり際。
後半(終盤)のぶっこみ具合について思う
原爆裁判や尊属殺人についてなど、寅子が直接関わったものもあれば、そうでないものも、諸々ぶっこんで来ましたね。制作側の意向として、入れたいものがいろいろあったのでしょうが。
「箇条書きのよう」と表現した人がいましたが、まさにそんな感じです。一週ごとに次々といろいろな出来事があり、金曜日には解決し…を繰り返す。これが朝ドラ様式なのかはわからないのですが(私の中で比較の対象になるのが「ちむどんどん」しかないので…)、一つ一つの出来事についてスピーディーに完結していまうなあという印象をぬぐえませんでした。じりじりと「なかなか話が進まない」状態よりは、全然いいですけどね。
寅子の成長期として見るべきなのか、当時の社会問題を取り上げたドラマとして見るべきなのか、軸がはっきりしない週もありました。
それでも、ジェンダー論や人々の平等について無頓着に生きて来た私が、そういった類の議論や意見について以前より気にかけるようになったのは、やはりドラマの力が大きいなと思っています。昭和初期の頃は、結婚すると女性は夫に従属するよう憲法で定められていたり、離婚しても妻の婚前からの財産は全部夫のものになるとか!一人の人として扱われていなかったことを知り、愕然とした日。
女性の参政権も戦後からなんですよね。
70年前は、「虎に翼」に出て来た理不尽な憲法や法律がまかり通っていたという。
まあいろいろ思うところはありましたが、概ね楽しく、泣いたり笑ったり憤ったりしながら、視聴することができました。関わったすべての皆様に「お疲れ様」を!いいドラマをありがとう!