テレビ雑缶

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NHK朝ドラ「虎に翼」第21週までの感想 ~夫婦別姓、LGBT、多様性…情報量の多い展開

寅子が東京に戻ってきて、ようやっとドラマにも「らしさ」を戻ってきました。

相変わらず空気を読まずに、どんどん思ったことを言ってしまう寅子。
「はて?」を連発する寅子。

新潟では、どこか借りてきた猫みたいなところがありましたからね。(完全アウェイだから仕方がないとは言え)

ここまで見どころはいくつかありますが、やはり夫婦別姓問題が一番印象に残っています。

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「永遠を誓わない愛」だったはずの寅子と航一。しかし、東京に戻ってきてから、航一のプロポーズにより、籍のことや苗字のことなどで悩みが出てきます。寅子が星を名乗る、航一が佐田を名乗る、両方の案が出ましたがどちらもいろいろあって却下。結局二人は、互いに遺言書を書き、「結婚のようなもの」をする(今で言う事実婚)を選択します。

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この展開は、個人的には良かったと思います!
ただ、寅子のモデルになった三淵嘉子さんは実際には再婚時に籍を入れ相手の姓を名乗っているし、当時「内縁関係」と言えば何かワケありで、世間からは怪訝な視線でみられていたのも事実で。その辺で視聴者の一部から「どうなの?」という意見が出るのも致し方ないのかなと。

また、轟が寅子に男性の恋人がいることをカミングアウトしたり、性転換した女性(元は男性)が出て来たりと、多様性についても考えさせられる週でした。こうした展開について「ポリコレ」だとか「政治的な要素をドラマに入れるな」と言っている人もいますが、虎に翼を見ている人の中で、そういう偏った思想で礼讃している人って少ないと思うんですよね。たまたま強めの思想を持った人が、強めの言葉でX(Twitter)に投稿するから、目立つだけなのではないかと。

「三淵嘉子の人生をもっと忠実のなぞって欲しい」と考えている人は、ドラマではなく「ドキュメンタリー」の方でやってもらうことを願いましょう。私も三淵さんの人生には興味があります。

同窓会兼結婚式のシーンはやはり嬉しい

そんなこんなで、最近いろいろ物議をかもしたりすることが多くなった「虎に翼」。ついには反省会のハッシュタグまでできているようですが、そんな中、寅子の結婚を祝うために、同級生たちがこっそり竹もとに集まったシーンは良かったですよね。苦楽をともにしたあのメンバーが集まる姿を見ると、涙が出てしまいます。ヒャンちゃんも来てくれたし。

卒業して音沙汰がなかった先輩の中には、それぞれの地で活躍している人もいたし、夢は叶わなかったものの、各人が自分の居場所を得て、そこで頑張っている姿が見て取れて嬉しくなってしまいました。

あと、法曹服!
オープニングでは寅子が法曹服を着て踊っているのに、ドラマ内では前半以外全然出てこなかったのが「どうよ?!」と思っていたのですが(すでに廃止されていることは重々承知ですが)、友人の皆さんがまとっているのを見て、また泣けてしまったり。

法曹服は首元の刺繍の色で職種の違いがあり、白は弁護士、赤は検事、紫は裁判官なのだそう。玉が来ている刺繍がないバージョンは、書記官かな?

こちらは4月8日に「虎に翼」公式がポストした写真。寅子の先輩たちがうつっています。

花江も呼んで欲しかった気がするのですが、「同級生だけの集まりだから」と遠慮したのかも知れません。

次週は、寅子&優未が星家で生活するエピソードがスタート。一波乱どころか何波乱もありそうですね!