テレビ雑缶

テレビやドラマ、マンガなどの感想などをつづります。

ドラマを見てから原作マンガを読んでみた「シジュウカラ」は、原作・ドラマどちらもいい!

放送からかなり時間がたっていますが、以前見ていたテレ東のドラマ「シジュウカラ」のマンガ版(原作)を読んでいます。

原作vsドラマ(映像化)は、どうしても論議を呼びやすいテーマではあるのですが、あえて逆のルートを取ってみた時に、どんな感想を持ったかここに記録しておきたいと思います。

主人公は売れない漫画家・綿貫忍。自作は中々日の目を見ず、家庭では結婚15年目の夫と中学生の息子がいて幸せな家庭のはずなのに、どこか満足できない日々を送っていた。しかし、10年以上前に描いて人気薄だった自作が、電子書籍で大ヒット!それを受け、新作を描くことを勧められた忍は、不安を抱きつつも挑戦する。 
https://tver.jp/series/srktlx49kr

「シジュウカラ」の原作版を読んでみた感想

ドラマでは、「モラハラ夫、ザマァァァァ!」と溜飲を下げる場面が終盤に出てきます。そういう気持ちを煽るように忍の元夫・洋平のセリフや行動のはしばしに、視聴者を不愉快にさせるモラハラ言動がうまい具合に仕込まれていました。

マンガでも、確かにモラハラ場面はあるのですが、ドラマでは宮崎斗夢さんの演技がハマり過ぎていたのか、映像の方がよりモラハラ度が高いと感じました。

さらに、ドラマの中で離婚後に、洋平が水商売の女性に騙されるあたりの描写もよかったです。まさに天国から地獄。(ここが、大きなザマァポイント)

マンガでは別々のエピソードして書かれていたものが、ドラマではミックスされて一つのエピソードになっているんだなあと改めてわかったり。ドラマは回数も尺も決まっているから、そうせざるを得なかったのでしょうが、視聴者にとっては特に違和感はありませんでした。

主婦の傍らで漫画家をやる忍が、押しも押されぬ人気コミック作家になっていく落差も、ドラマの方がより華やかに描かれていて、自立して行く様子、夫との立場が逆転する様子にスカッとしたものです。

華やかと感じるのは、忍の役が山口紗弥加だったからかな。ここは原作のイメージと大きく違う一番のポイントかも。原作での忍は、普通っぽい女性で容姿やファッションに華やかさはないのですが、ドラマでは人気作家になるにつれ、ファッションやメイクも華やかになっていきました。(山口紗弥加の色気全開も素敵でした)

なお、チアキ(板垣李光人)役は、漫画を先に見ていたら「ちょっと違うなあ」と思ったかも知れませんが、ドラマを先に見ていたのでこちらも特に違和感はありませんでしたね。

あと岡野(忍の不倫相手で学生時代の元カレ)はいいやつ。ドラマよりもマンガの方がいいやつでした(笑)。

ドラマを見てから原作を読む方が受け入れやすいかも

原作とドラマの見る順番が違うだけで、こんなに感じ方が違うんだなあと新鮮な発見がありました。どうしても原作は、心の中でイメージを膨らませながら読んでしまいます。なので、「ミステリと言う勿れ」のように原作蹂躙と思える作品については不快感しかなく、ドラマに入り込めないことが多くなってしまうのかなあと。そういうのを感じずに、マンガはマンガ、ドラマはドラマと切り離して楽しめたら良いのでしょうが。

ドラマには描かれなかったことしては、みひろの家庭(実は姉も妹もいた)、洋平のその後(息子に迷惑をかけるほどの落ちぶれっぷり)、忍と千秋(手離しで結ばれた訳ではないなあ)など、ドラマの続きとして、皆さんのその後の人生を知ることができたのは良かったかなと。これに関しては、ドラマもマンガもどちらも楽しめるおススメのコンテンツです。

ハラハラドキドキ、キュンキュンしながら見る深夜のドラマは最高ですね。