テレビ雑缶

テレビやドラマ、マンガなどの感想などをつづります。

鎌倉殿の13人をどうしても好きになれなかった理由

鎌倉殿の13人が終わりました。90パーセント以上は視聴しましたが、最後まで好きになれなかったドラマです。理由は単純で、人が死にすぎるから

大河ドラマは、利家とまつ、篤姫、江(ごう)、平清盛、八重の桜、軍師官兵衛、花燃ゆ、真田丸、おんな城主直虎、西郷どん、麒麟がくる、青天を衝けと見て来ましたが、ここまで人が死ぬ大河ドラマはなかったのではないでしょうか。

武士の歴史といえば、戦は避けられないことなので、これまでの大河でも主要人物が退場になってしまうのはよくある事でした。しかし鎌倉殿の13人は酷すぎ。毎度のように主要人物が去ってしまう回が続き、辟易してしまうこと度々。史実にそっているとは言え、しんどい回が多かったのは事実。

それでも最後まで見たのは、三谷幸喜脚本の面白さと役者の熱演ぶりに惹かれていたからでしょう。最終回で、きのこの伏線回収や13人のタイトル回収があったのもさすがの流れだったし、終わり方もどこか理不尽で、でもどこか納得できるところもあり映画のようなエンディングでした。

このドラマのお陰で、源頼朝をはじめ、大きくイメージが変わった歴史上の人物もいました。源頼朝、北条政子といえば、石坂浩二と岩下志麻でしたが(古すぎ)、大幅にアップデートされたので、他の役への感想も含めてここに記録しておこうと思います。

■源頼朝(大泉洋)
石坂浩二の爽やかなイメージがあったし教科書に載ってる肖像画もイケメンだが、このドラマですっかり印象が変わりました。このドラマは頼朝が嫌いになるドラマだと感じた前半戦。

■北条政子(小池栄子)
強い悪女のイメージだったが、情に厚く鎌倉を仕切れる頼れるリーダーでしたね。さすがは鎌倉殿の奥方。
結局自分が産んだ子どもたちは誰一人残らず、親としてこんなに切ないことはないでしょう。それでも鎌倉を守り抜こうと尽力した姿勢はあっぱれというしかありません。
大きくイメージが変わった登場人物の一人。

小池栄子はこの大河ドラマ出演以降、CMなどで見る機会が増えた気がします。

大河ドラマや朝ドラは拘束時間の割にギャラが安いといいますが、それでも出たい人の方が多いのは、「大河女優」「朝ドラ女優」のブランドは相当なメリットがあるからでしょうね。

■北条泰時(坂口健太郎)
小栗旬(39)と坂口健太郎(31)が親子って無理があり過ぎ。どうしてこの配役になったし。途中までは違和感を抱えながらの視聴でした。最期のあたりで本領発揮する泰時の姿が描かれたのは良かった。個人的には泰時の世からドラマを始めていただければ、もう少し心穏やかに視聴できたのにと思うのですが。規範作りをはじめ武士の世の秩序を構築するドラマでも十分楽しめたのではないでしょうか。

■実衣(宮澤エマ)
宮澤エマは「チコちゃんに叱られる」の「チコっとミュージカル」に出ていて知っていました。番組の中に挟み込まれる寸劇の中で披露していたハリのある歌声が気になって調べたら、元首相・宮澤喜一の孫というではないですか。DAIGO並みのサラブレッド!
その時はミュージカル女優という認識で終わってしまったのですが、まさか大河ドラマに登場するとは。しかも最後まで出番がある役どころ。今後の更なる活躍が期待できる一人。

■阿野全成(新納 慎也)
ボウズでイケメンって最強過ぎる。早過ぎる退場に虚無感を覚えました。もっと見たかった役者さんの一人です。「あのぜんじょう」も読みにくいし、役者の「新納 慎也(にいろしんや)」も正しく読めず。どちらも難読でありました。

■大江広元(栗原 英雄)
実は鎌倉殿の13人の中で一番好きだったキャラクター。元貴族であり鎌倉幕府の知恵袋。普段は穏やかにクレバーに執務を進めるのに、たまに見せる凄みのある立ち居振る舞いがかっこよすぎましたね。
子孫も多く、毛利元就の先祖でもあるんですよね。

■りく(宮沢りえ)
宮沢りえは好きな女優の一人。劇中では自身の野心から周囲を振り回すこともありましたが、最後は京で都女として暮らします。
かつての伴侶だった時政が亡くなったことを聞き、スッと一筋の涙を流すシーンはさすがでした。

■源義経(菅田将暉)
井伊直政(万千代)から転生した菅田将暉。暴れん坊で前のめりで、すっかり義経のイメージが変わってしまいましたが、それはそれで良かったのではないかと思っています。ただ、個人的には万千代役の方が好きだったな。

■八重(新垣結衣)と北条義時(小栗旬)
長身同士のお似合いカップル。あの頃は良かったとしかいえません。まだ平和でしたね。義時は教科書でちょろっと名前を見たかもという程度の基礎知識しかなかったので、そもそも印象の変化がないのですが、知らない人から知ってる人になったという変化はありました。
一度粛清すると、次も同じ対応をしないと整合性が取れず、結局多くの仲間を失うことになったその人生はハードでした。本当はもっと穏やかに暮らしたかったのではないでしょうか。

■比奈(堀田真由)
堀田真由がとても可愛くて可憐だったので、もっともっと見たかった!

■徳川家康(松本潤)
最終回オープニングの家康は不要。あの演出は残念過ぎ。
渋沢栄一の時のように、ストーリーテラーとして出てくるのであればまだ受け入れられたかもしれないなと思っております。

その他、思い出したらまた追記する予定。