テレビ雑缶

テレビやドラマ、マンガなどの感想などをつづります。

TBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある」の感想 〜第1回をうっかり見てしまいました〜

クドカン脚本、阿部サダヲ主演のTBSドラマ「不適切にもほどがある」。全く見る予定ではなかったのですが、昭和が舞台だというので、何となく気になってTverで視聴しました。

公式サイトより】

本作で阿部が演じる主人公・小川市郎(おがわ・いちろう)は、ひょんなことから1986年から2024年の現代へタイムスリップしてしまう“昭和のおじさん”。

市郎がタイムスリップした令和で出会うシングルマザー・犬島渚(いぬしま・なぎさ)を演じるのは仲里依紗。時空を超えて出会った市郎と渚がどのような関係性を築いていくのかも大きな見どころのひとつだ。

さらに、市郎と同じ1986年に生き、とあるアイドルに心酔するあまり、その身なり言動すべてを完コピする男“ムッチ先輩”こと秋津睦実(あきつ・むつみ)を演じるのは磯村勇斗。

市郎と逆で、2024年から1986年に息子と共にタイムスリップする社会学者の向坂サカエ(さきさか・さかえ)を吉田羊が演じる。

そして、市郎の一人娘・小川純子(おがわ・じゅんこ)を河合優実、令和の社会学者・向坂サカエの息子であり、サカエと共に2024年から1986年にタイムスリップする向坂キヨシ(さきさか・きよし)を坂元愛登が演じる。

さらに、山本耕史、古田新太、三宅弘城、袴田吉彦、中島歩ら個性豊かなキャストたちも出演する。

コンプライアンス意識の低い“昭和のおじさん”の市郎からは、令和ではギリギリ“不適切”発言が飛び出す。しかし、そんな市郎の極論が、コンプラで縛られた令和の人々に考えるキッカケを与えていくことに。 昭和から令和へ、時代は変わっても、親が子を想う気持ち、子が親を疎ましく想う気持ち、誰かを愛する気持ちという変わらないものもある。妻を亡くした市郎とその一人娘、そしてタイムスリップしたことで出会う人々との絆を描くヒューマンコメディでもある。

聖子ちゃんヘアーのセットに命をかける女子高生、丈の長い制服のスカート、セーラーズのトレーナー、ベージュの固定電話、缶コーヒー、ビデオデッキ、イレブンPM(テレビ番組)、教室や職員室で煙草を吸いまくる教師、バスの中での喫煙、野球部では連帯責任と称したケツバット、教師による数々のパワハラ・セクハラ発言、ジェンダーに配慮のかけらもない言動の数々、若い頃のキョンキョンのポスター…いや~懐かしい!これでもか!というぐらい昭和の世界を見せつけます。

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阿部サダヲ演じるザ昭和の体育教師、小川市郎がひょんなことで令和にタイムスリップ。みんながスマホを持つ姿は、今となっては当たり前だけれど、昭和から来た人にとっては「何じゃそりゃ!」ってなりますよね。ワイヤレスイヤフォンをしている女子高生に「耳からうどんが垂れていますよ」とか(笑)

一方、”意図的に"令和から昭和へタイムスリップした向坂サカエ(吉田羊)とその息子である中学男子。サカエは、昭和のノーコンプライアンス状態に戸惑い、激怒。

この2組のタイムスリップにより令和と昭和が切り替わりながら話が進んでいくところが、テンポよく展開され小気味よい。

昭和のダメっぷりを茶化しつつも、セクハラ・パワハラに過剰な反応をする令和の世を皮肉たっぷりに切り取っている。社会風刺がきいたクドカンらしいドラマです。

そんな中、迷い込んだ居酒屋に貼ってある求人ポスターを見た市郎の「(昭和と比べて)時給が変わってない」「こんな世の中にするために頑張ってきたんじゃない」というセリフにはハッとさせられましたね。かつて経済大国と呼ばれた日本。給料も物価もどんどん上がっていった、そんな時代もありました。当時、米国から旅行でやってきた友人は「日本製(特に電化製品)は、とても質がいいから欲しいけど高くて買えない」って言ってなあとふと思い出したり。1ドル80円台なんて時もありましたもんね。

今では信じられませんが、「24時間戦えますか」という歌がCM(平成初期ですが)で流れていたこともありました。ブラック労働を想起させるこの歌詞、今の世だったら大炎上です。モーレツに働くことが賞賛されていましたからねぇ。

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戻れるはずだった市郎が退路を断たれ、今のところ令和で生きていくしかなくなったのですが、2024年の世をどうサバイバルしていくのか、そして昭和の時代に残されたサカエ親子はどうなっていくのか展開が楽しみです。

しかし、しかし、ただ一つ!

途中でミュージカルが挟まるところで、好き嫌いが分かれそう。

あの場面は歌である必要はあったのかな?個人的には歌じゃない方がいいなあと思うのですが、次回の予告動画でも歌っているシーンが挟まっていたし、このスタイルで進行しそうですね。なので、続けてみるかどうかはちょいと検討中。

予告終盤のセリフに「冝保愛子」が登場し、腹がよじれてしまうなど。

ところで市郎氏、「タイムスリップ」をしれっと「タイムストリップ」って言ってませんでした?昭和かよ!と思わずコーヒーを吹きそうになりました。